ソーシャルスキルトレーニング③
前回はソーシャルスキルトレーニングから得られるスキルについて書かせていただきました。今回はソーシャルスキルトレーニングの技術について書かせていただきます。今回のブログを読んで、相手への伝え方の種類などを考えていただき、日々の生活の中で取り入れていただけると嬉しいです。
ソーシャルスキルトレーニングを指導するための技法は5つあると言われています。
①言語的教示
③行動リハーサル
④フィードバック
⑤般化
以上の5つになります。
①の言語的教示は、言葉で相手に教えることです。これは通常の義務教育などでも行われていることで、なぜそれをやってはいけないかの理由を言葉で教えていくものです。
②のモデリングは、教えようとするスキルを指導をする人が生徒に見せます。それを生徒に観察させて真似をさせます。モデリングの手法としての代表例がロールプレイをすることが多いです。
③の行動リハーサルは、言語的な教授やモデリングで示したスキルを何回も反復させることを言います。リハーサルの中でも言語リハーサルと行動リハーサルの2種類があり、言語リハーサルは何度も繰り返し言葉を発する機会を作ってあげることで、行動リハーサルはスキル獲得に必要な条件を周りの人が作ってあげながら繰り返し実戦をさせることです。
④のフィードバックは、言語的教示やモデリング、リハーサルで示した内容を実践したときに、適切な場合は褒め、不適切である場合には修正を加えることです。これは実施する子どもの動機付けにもつながることです。
⑤の般化は、日常生活で実施することができるレベルまでスキルが定着しているかどうかです。般化ができていないと、教室や会場の中ではできるが実際の場面ではできないという状態になってしまいます。
私が指導をしていく中で、最も大切なのは般化です。だからこそ、環境の設定の仕方が非常に重要になります。どの子どもたちと組んでいくのか、どの先生が担当をするのかです。一緒に組む子どもたちがずっと同じだと般化はしづらくなります。しかし、スキルの獲得も遅くなっていきます。どちらもマイナスに働かないような絶妙なタイミングで組み合わせを変えていくスキルが必要だと思います。また、指導員も同様です。同じ指導員が続いて入り続けていると、その指導員の前だとできるが、他の人の前ではできないといった状況も起こってしまいます。だからこそ良い教室というのは、その視点をもっていることだと思います。
生きづらいと思っている人が少しでも救われますように
阿部航平
参考文献
インスタURL gifted_school. yukarigaoka
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