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giftedschoolの日記

発達障害や教育に関する記事を書きます

ソーシャルスキルトレーニング①

 前回は選択性緘黙(かんもく)について書かせていただきました。今回は何度も出てきているソーシャルスキルレーニングについてです。言葉としては聞いたことはあるかもしれません。しかし、実際がどのような背景で出来たかなどは分かる方は少ないのではないかと思います。

 

 ソーシャルスキルレーニング、通称SSTと呼ばれます。ソーシャルとは「対人的なこと」あるいは「人間関係に関すること」を意味します。スキルは「知識や経験に裏打ちされた技術や技能」を意味します。トレーニングは「練習をすること」を意味します。つまり、ソーシャルスキルレーニングは、「人間関係に関する技能を練習すること」を意味します。

 

 ソーシャルスキルレーニングはもともと対人不安の高い神経症の人を対象として開発された方法です。現在では、精神障害者の復帰訓練や養護学校、犯罪をした人たちの更生プログラムなどで使われます。教育会では、アメリカとカナダが中心となり1980年代から活発に用いられていました。

 ソーシャルスキルが必要になったのは、1970年代半ばごろからの社会の急激な変化に伴って、社会性を育む機会が損なわれてきたことが関連していると考えられています。ソーシャルスキルは児童期に集団で遊ぶことが最も獲得する方法でした。しかし、その遊ぶ機会がどんどん減少していったため、ソーシャルスキルが稚拙になっていたと考えられています。

 このようなソーシャルスキル不足は、「いじめ」や「不登校」、「学業不振」などとも関連しており、将来の精神面での問題が起こりやすくなってしまいます。あくまでもこれらは一つの要因ですが、ソーシャルスキルが低いことが現在の教育のほぼ全ての問題に関わっているので、日本は特にソーシャルスキルを伸ばす必要があると思います。

 

 今回はソーシャルスキルの説明と歴史について書きましたが、今発達障がいが増えていることは、認知度が上がってきて診断が下りやすくなったからと言われます。しかし、そもそも社会全体でソーシャルスキルが落ちており、その結果として発達障がいや発達障がい傾向という呼ばれる人が増えている可能性もあると感じました。大人ができることは、住む環境の豊かさと子どもに向き合う姿勢だと思いました。みんなでわいわい遊ぶことのできる環境がまずはあるということ、加えてどれだけ子どもたちと親が遊んであげているかです。これができていればソーシャルスキルは上がっていくと思います。

 

生きづらいと思っている人が少しでも救われますように

 

阿部航平

 

参考文献

ソーシャルスキルレーニングの理論と実際 石川芳子

 

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