発達障がいの薬
前回は吃音症について書かせていただきました。今回は発達障がいの方の薬について書かせていただきたいと思います。
発達障がいとは、前のブログで述べた通り、「生まれつきの脳機能の発達の偏りによって起きる生きづらさのこと」です。つまり、薬で脳の働きを調整することがある程度できるということです。
しかし、ここで大切なのは「発達障がいが薬で完治することはない」ということです。ある程度の症状を抑えることは出来ますが、薬を飲んだからと言って、本人の生きづらさが解消されるわけではありません。だからこそ、毎回言っている通り、さまざまな配慮をしなければなりません。ただ、配慮をしていく中で、どの薬を服用していて、どういう効果があるのかは理解して接することが大切なので、今回はテーマに挙げさせてもらいました。
まずは用いられる薬の種類を紹介させていただきます。
①中枢神経刺激薬
③非定型抗精神病薬
⑥抗てんかん剤
⑦抗ヒスタミン薬
⑧循環器用薬
以上が発達障がいや2次障がいなどに使われる薬です。今回は①の説明をしたいと思います。
中枢神経刺激薬の中に、メルフェニード徐放剤とアトモキセチンがあります。これらの薬は、脳内の物質を活性化させ、神経伝達物質の濃度を増強させ、脳機能を活性化させます。主に「注意欠陥多動性障がい」の不注意さや衝動性に対して使われます。
先にも述べましたが、薬を使ったからといって、不注意さや衝動性が全く無くなるわけではありません。また、どの薬も同様なのですが、使いすぎてしまうと依存症のリスクが高まります。脳機能の働きとしては、いわゆるハイになる状態です。多く摂取してしまうと、攻撃的になってしまったり不整脈を起こすことがあります。
ここからは私の意見を書かせていただきます。発達障がいで薬を服用する場合は、「自分が他の人と少し違う」であったり、「ダメだと分かっているのにやってしまう」など、本人が生きづらさを感じたタイミングが良いと思います。年齢は人それぞれなのですが、小学校4年生以降に生きづらさを自覚する方が多いと感じます。なのでそれ以降が良いのではないかと思います。一番良くないのは、発達障がいだからといって、親や周りが本人の自覚がないうちから薬を服用してしまうことです。あくまでも本人の自覚が先だということを覚えていただければと思います。
生きづらいと思っている人が少しでも救われますように
阿部航平
参考物件
一般社団法人 日本小児神経学会
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