解離性同一性障がい
前回は、気分障がいについて書かせていただきました。今回は、解離性同一性障がいについて書かせていただきます。
解離性同一性障がいは、発達障がいからくる精神障がいとはなく、別の要因から起こると考えられていますが、今回は私が体験したことを踏まえてかけたらと思います。
解離性同一性障がいとは、Dissociative Identity Disorderといわれ、通称「DIDと呼ばれます。症状としては、自分が自分であるという感覚が失われ、いつのまにか知らない場所に来ていたり、出来事の記憶がすっぽりなかったりします。
皆さんが耳にしたことがある言葉で表すと、「多重人格者」です。多重人格者は、自分の中にさまざまな人格があり、一つの人格が表に出ているときは、一方の人格の記憶がないです。また、どれが本当の自分の人格なのか理解できていないと自己への不安感が強くなり、他の精神障がいを併発したりしてしまいます。
さまざまな人格がいる場合、記憶の共有をすることが非常に難しく、一度聞いた話でも別の人格は知らないことがあるので、対人関係に大きな影響が出ます。周りの人は何度も同じ話をしなければなりませんし、本人も何か分からないにも関わらず怒られる状況があり、次第に社会から距離を置いてしまいます。
解離性同一性障がいの原因は、辛い体験をしたときに、自分から切り離そうとするために起こる一種の防衛反応だといわれています。しかし、脳の働きから原因を特定することが出来ておらず、ゆえに薬などが開発されていません。そのため、治療の内容はカウンセリングのみに限られています。
また、解離性同一性障がいは、周りのサポートが必要不可欠です。同じことを何度聞かれても優しく答えてあげたり、それぞれの人格の特徴を理解してあげたりすることが大切です。
私は、最近DIDの方とお会いしました。その方は15を超える人格があり、それぞれの人格に役割があると言います。社交性を出したいときはこの人、言葉を多く話す人はこの人など、どこで何をするかによって出てくる人格が変わるんだそう。しかし、自分でコントロールすることが難しい場面も往々にしてあり、そのときは気付いたら電車で2時間くらいかかる神奈川県の横浜市に来ていたんだそう。その他にも気付いたら知らない人と2人っきりでお話をしていたこともあったそうだ。
その話を聞いて、色んな人をもっともっと理解しなければならないと思いました。結局、どの障がいであっても、「個人の努力と環境の努力」が合わさってこそ、解決するものだと思います。だからこそ、個人個人が努力をすることはもちろんのこと、環境側の配慮はとても大切になってくると思う。
生きづらいと思っている人が少しでも救われますように
阿部航平
参考資料
インスタURL gifted_school. yukarigaoka
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