ビジョントレーニング②(眼球運動)
前回はビジョントレーニングの概要を書かせていただきました。今回は見る力の三つの運動を具体的に書かせていただきます。今回の内容は少し難しいので知識として頭に入っているだけでよいかと思います。
前回の内容で「眼球運動」「視空間認知」「目と体のチームワーク」について書きました。今日はその中でも眼球運動について書きたいと思います。
眼球運動は3つに分かれます。
①追従眼球運動
②跳躍性眼球運動
③両目のチームワーク
以上の3つです。
①の追従眼球運動は、見ているものの動きに合わせて、目を動かすことを言います。例えば、本に書いてある文字を目で追うことや走っている車を目で追うような動きです。
②の跳躍性眼球運動は、一点から別の一点にすばやく視線をジャンプさせる運動のことです。例えば、黒板と自分のノートを交互に見ることや人ごみの中から探しているものを見つけることです。
③の両目のチームワークは、両目を使うことで物体との距離を正確に測ることができます。その際に、無意識に右目と左目の視線を変化させています。例えば、近くの物体を見る際には両目を真ん中に寄せることや遠くの物体を見る際は、両目を離します。
これらの3つの動きがすべて機能したときに、物体を脳に入力するという作業が成立します。
なので物体を脳に入力するという作業が苦手な人がどこでつまづいているのかを把握する必要があります。もし追従眼球運動につまづきがあるのであれば、文章を飛ばしてしまったり、ボールなどを使った遊びでどこで何が起きているのかを把握することが難しいです。その子たちに無理矢理文章を読ませていては一向に能力が向上しません。
また、跳躍眼球運動でのつまづきの場合は、ノートをとることが難しく、成績表に書かれているケースが多いです。なので紙を使ったゲーム感覚で楽しい数字を追うゲームなど様々あるので実施することが一つです。
最後の両目のチームワークは、物体がぼやけてしまったり、肩こりや頭痛を引き起こしてしまったりと、周りからは判断することが難しいです。なので本人や周りにいる人達にヒアリングをしていきながら、進めていく必要があります。
ここまで分かっていた上で、ビジョントレーニングを実施していれば、効果は見込めると思いますし、保護者や本人に話をするときも理論に基づいているため、伝わりやすいです。だからこそ知識をつけて実戦を繰り返していただければと思います。
生きづらいと思っている人が少しでも救われますように
阿部航平
参考文献
視覚機能の両目のチームワークとは ビジョナップストア
リタリコ発達ナビ ビジョントレーニングとは
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ホームページhttp://gifted-school.net/index.html
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