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giftedschoolの日記

発達障害や教育に関する記事を書きます

応用行動分析学③

 前回は応用行動分析学の大まかな内容の続きを書かせていただきました。今回は応用行動分析学を用いて問題行動の改善について書かせていただきます。今回の内容はかなり専門的な内容になってきます。しかしながら、理解することによって目の前の人をより良くできるものです。ぜひ熟読していただいて、自分のものにしていただきたく思います。

 

 昨今の研究で、問題行動には4つの望みがあることが明らかになりました。つまり、その4つを子どもたちを見てあてはめることが出来ることと、対応の仕方を自分の中でもって置くことが大切になってきます。

①要求の実現

②回避・逃避

③感覚刺激

④注目要求の実現

これらが行動を起こすときの子どもたちの望みになります。

 ①は「おもちゃが欲しい」や「これで遊びたい」という思いを満たすものを指します。例えば、おもちゃ売り場でおもちゃが欲しいあまり、大きな声で泣いて暴れてしまった。それを見かねた保護者がおもちゃを買ってしまった。その結果、子どもは泣いて自分の要求を満たしたいときには、大きな声で泣いて暴れれば買ってくれるのだと思います。そして、その行動が増えることが分かっています。

 ②は本人がいやな状態からその場を避けることができた時、不適切な方法でも回避できたという経験が問題行動の原因となります。例えば、朝読書の時間に本を読みたくないと思った子がいます。その子は読みたくないあまり、本を破いて粉々にしました。すると先生はその子と話し合いの時間を取り、結果として本を読まなくて済みました。子どもは、やりたくないことが出た時には、その物を壊せばやらなくて済むと思ってしまします。故に、その行動を多くとるようになります。

 ③は問題行動が生み出す刺激自体が、快を生み出して、問題行動の循環に陥っている場合があります。手をひらひらさせたり、ぐるぐるまわる、つばを出したり入れたりするなどは、退屈や不安がまぎれるという感覚刺激自体が行動を繰り返させる原因になっている場合があります。

 ④は周りにいる人の注意を惹きたいという要求です。例えば、集団で授業しているときは、先生は全員を見て授業を進めます。しかし、子どもたちは自分一人に注意を向けてほしいと思うものです。そこで、わざと寝たふりをしたり、教科書を破いたりします。すると、先生はそれを止めに来ます。それによって、先生が自分一人に注意を向けるという要求が成立したことになります。その結果注意を惹きつけるときは、問題行動を起こしてしまうようになるということです。

 

 以上が応用行動分析学の内容になります。具体的な内容を書きましたが、結局はコミュニケーションのエラーには、発信側も受信側もどちらにも原因があります。問題行動を起こしている子だけではなく、どうしたらうまくいくのかを今一度考えていただければと思います。

 

生きづらいと思っている人が少しでも救われますように

 

阿部航平

 

 

参考文献

リタリコ発達ナビ 応用行動分析学

 

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